ある程度打ち合わせが進んでいくと具体的な話・リアルな金額の話になってきます。
その中で〝地鎮祭〟や〝上棟式〟など聞いたことがありませんか??
する。しない。判断は個人に任されると思います。その土地の習慣や家族の慣例(考え方)なども影響すると思います。
私はしませんでした。もちろん理由もあります。個人的な意見としては『してもいい。しなくても良い』です。
しないことで心に引っかかりができそうなら、すれば良い
別にしないでも気にしない方は、しなければ良い(私はこのタイプ)
とはいうものの、地鎮祭に関しては友人が神主(かんぬし)をしており実施を希望していました。しないといけない感覚でいたのです。
ですから建築確認申請時、「する」意思表示をしていたのですが、その後、遅れに遅れたスケジュールの為に無かったことになっていました。
そのことについて私も強く抗議する気もなく。
『上棟式』に関しては気がついた時には気がついたときには既に上棟してる状態!!だった為に何の連絡もありませんでした。(マジです)
それだけアバウトな私たちでしたが、流石に何もしない訳にはいきません。
そんな私たちが取った(取らされた)手段は〝砂巻き〟でした。
砂巻きをする
砂巻きの砂やお札は、京都の城南宮さんから頂きました。
砂巻きの手順
①【清めの御砂】を撒いて清める
敷地全体が清まるように、敷地の四隅と中央に清めの御砂を撒きます。
袋の中の白砂は穢れや邪霊を祓い清め、小さな紅白の紙(切麻)は土地の神様への御供えです。
②【方除御札】をお祀りする
方除御札は、方角にまつわる災いを除き、工事の安全をお守りくださる御札です。建築工事に先立って、御札の表が
工事現場の中央に向くようにしてお祀りします。
長さ2メートルぐらいの竹の先を割り、透明の袋に入れたまま挟んで立ててお祀りください。
③【鎮め物】をお納めする
鎮め物には、土地の守護、建物の基礎が盤石なることを祈願しています。コンクリートの基礎枠が出来た時点で地中に鎮めます。
建物の中央の辺りを掘り下げ、鎮め物(の箱)に記された文字を方位に合わせて埋め、元通り土で覆ってください。
④【上棟御札】をお祀りする
上棟御札は、建物に災いがないよう、家の安泰・招福・子孫繁栄を祈願した御札で棟に上げてお祀りします。屋根と天井との空間に納めてお祀りします。
⑤工事が完成すればお礼参りをし、【清めの御砂】を撒き、改めて【方除御札】をお祀りします
建築現場にお祀りしていた方除御札を城南宮にお戻しください。
そして、新しい清めの御砂を授かり敷地の四隅に撒いて清め、屋内用の方除御札を授かって、新居の柱や壁にお祀りします。
⑥合わせて、工事の安全と無事を願うご祈祷をお受けください。
更地で区画も決まっておらず、舗装もされていなかった土地が建築ラッシュ状態だったこの時。私たちが土地を訪れるのは2度目でした。
営業と一緒におおよその位置に砂を撒き(少し山になるように、盛り塩みたいに)四隅と中央に砂を盛り、頭を下げるだけで終わりました。1カ所に多く盛ると足らなくなるので注意です。
これだけです。
簡単すぎて不安になります。
私がしたのは砂を撒いただけ。(上記の①の作業だけ)時間も5分ほどで終わりました。
神主の同席も無いので、本当に簡易な略式儀式になります。
本音は地鎮祭をしたかった。
友人(神主)のこともありましたが「しないといけない」感覚もありました。
でもそこまでこだわらなかった理由は、お布施(お金)のこともありました。
エアコンなどの家電や引っ越し費用を考えると出費を抑えたかったのが本音です。
私の場合はスケジュールの関係で日程を組めなかったこともありましたが、やらない理由があったことが心理的に安定剤になりました。
気になるタイプではありませんが、しなくていい理由があったのでしなかったのです。
気になる方は気になってしまうと思いますが
私みたいな感覚の方が多いとも思います。
毎年、正月に初詣にいくけど神社とお寺の区別がついていないとか
盆とかお彼岸にお墓参りに行かないとか
現代っ子の特徴だと思います。
もちろん熱心にお参りする方もおられるし、先祖を大切にする方も多くいると思います。
そんな方は地鎮祭や上棟式は欠かさず実施されると思います。
するかしないか迷うなら(迷うぐらいなら)しなければいいです。
しなくてモヤモヤしそうなら、すればいいです。
しないことで家が木っ端微塵になるわけでも無いと思います
した家としなかった家で違いが出るとも思いません。
した家は災害を避け、しない家は被災するのなら祈祷でも生贄でも何でもしたらいいです。
お払いや式典は、その人がどう思うかで決めたらいいです。
した方がいいと言われてそう思うのならすれば良い。
しないと気持ち悪いならすれば良い。
それだけです。私は地鎮祭や上棟式はできませんでしたが〝砂巻き〟はしました。
ですので何もしないのは気持ち悪いようでしたら、何か簡易なことをすればいいと思います。
建築会社や工務店も何か提案してくれると思います。
ただ蒸し返すことになりますが
私はやりたかった(笑)
私が実施したかった地鎮祭について
地鎮祭の歴史は古く、広く普及していったのは、江戸時代後半になってからだそうですが、日本書紀にはその記述があり、既に行われていたと考えられています。
無神教徒(無宗教)な日本人には縁の無い話だと思います。何のために地鎮祭をするの?と思われていると思います。
日本には八百万(やおよろず)の神という言葉があります。昔から自然界にあるあらゆるものに神が宿っている。という考えです。
地鎮祭は土地の神様を祝って敷地を清め、土地を使うことに大して許可を得、工事が安全に終わるようにと祈願する儀式です。
同時に、実際に工事をしてくれる職人・大工さんたちへの安全祈願も兼ねています。
どんな人が家をつくってくれるのか?
どんな人がここに住むのか?
お互いの顔を知るだけで信頼関係が生まれ、安心感や責任感を持つこともできると思います。顔合わせの意味合いはとても大きいです。
ただ最近では形式だけのものだからと省略する人も増えています。
様々な考え方があるのでどちらが正しいとは一概に言えません。費用もかかります。
地鎮祭をしないと家が建たない訳でもありません。
昔からの習慣なので、することで安心する方。縁起を担ぐ意味でして欲しい方・業者や大工の方はいるかもしれません。
一生に一度かもしれない家づくりの記念行事と考えてやってみるのも良いと考えるのも一手です。
地鎮祭をしないとどうなるか?
特に何もないし、起こらないです。不幸や災いがやってくる訳ではありません。
ただ、何か起こった時に「地鎮祭をしなかったからだ‥」「やっていれば‥」と考えてしまう方もいるかもしれません。せっかくの家づくりですから、「やっておけば良かった‥」と後悔したくないですよね。
あくまで気持ちの問題なので〝古いしきたり〟は必要ない。私たちは大丈夫。という気持ちが強くあるのなら必要無いと思います。
地鎮祭に準備するもの
お願いする神社や工務店・施工会社によって違いがあると思います。すべてを工務店にお願いしても大丈夫だと思いますが、神社の手配や必要な物まで準備が必要な可能性がありますので要確認です。
なぜなら、お供え物からしめ縄、青竹、砂。天候が悪いとテントまで全て自分で用意しないといけない可能性があるからです。その場合は準備が大変なのでなるべく早めに用意しないと間に合わないからです。
反対に、何から何まで準備してくれる工務店や神社の場合は、玉串料(初穂料)だけ準備してほぼ手ぶらで参加できます。
たいていは、工務店・建築会社で準備してくれます。金額はまちまちです。
地鎮祭に必要なもの
下記は参考までに、一般的に地鎮祭で必要なものです。
【お供え物】
- お米 一合
- お酒 一升
- 海の幸 鯛が代表的
- 山の幸 果物
- 野の幸 野菜
- 塩 180cc
- 水 180cc
【それ以外に用意するもの】
- 玉串料(初穂料)
- 榊(さかき)
- 湯のみ、紙コップなど
- 半紙
- 青竹
- しめ縄
- 盛砂
当日は、正装である必要はありません。ラフ過ぎない服装であれば特に問題はありません。常識の範囲内で参加して頂ければ何も問題はありません。
地鎮祭を行うタイミングは着工前なので、地面は土の状態になっています。
雨の日やその翌日は地面がぬかるんでいる場合があります。ぬかるんでいなくてもヒールなどではとても歩きづらい状況です。その時の状況で適切な服装(足元)を選択してください。
最後に記念撮影をしたりする場合や、地鎮祭後に近隣に挨拶回りをする可能性も考えられますから、その場に恥ずかしく無い服装を選んでください。
費用の相場
地鎮祭の相場ですが、もちろん地域やお願いする神社で金額が変わってきます。
玉串料:3万~3.5万
テントなどのレンタル料:1万
お供え物・粗品代:2~3万
工務店やメーカーにお願いすると「中間マージン」(手間賃)を上乗せさせられる可能性があります。もちろんこれ以上高額だったり、安価だったりする可能性もあります。
また、お供え物や竹・砂を用意しないといけない場合は玉串料以外に準備の費用がかかるので、お供え物1万円、竹・砂など1~2万円と考えても最低5万円はかかる計算になります。
地鎮祭で使う熨斗袋は、封筒の表面に蝶結びの水引を施したものや、蝶結びのイラストがプリントしてあるものにしましょう。
のし袋の水引より上の上段の真ん中に「玉串料」と書きます。
それ以外にも、地鎮祭の時に書いても良い表書きは「初穂料」「御礼」「御神前上」などがあります。このいずれかを書いてください。
また、水引の下部分には、あなた(地鎮祭を行う物件の施主)の氏名を書きます。中袋は真っ白な封筒なので、表に「金○萬圓也」と書きましょう。そして中袋の裏の左下に住所と氏名を書きます。
中に入れるお札は、ボロボロのお札よりも新札が良いと思います。決まりではないですが、そのほうが気持ちが良いです。
玉串料を渡すタイミングは神社によって変わりますが、地鎮祭の前に渡す場合もありますし、地鎮祭の後に渡す場合もあります。
ただ、地鎮祭のお供え物として祭壇に並べられることもあるので、事前に渡しておく事をお勧めします。
まとめ
するもしないもあなたの自由
手間や金銭を惜しむなら略式で
伝統や神事を重くみるのなら実施の方向で
しないことで不幸が出たり、することで完璧に厄災を避けれるなど効果はわかりません。
ただお祈りや祈祷はその人の心の持ち方を変える(強くしたり)するので、できる人は実施して。大丈夫な人は略式でいいと思います。
何もしない。という考えもいいと思います。
よく考えてベストな選択をして下さい。