リビング階段のデメリットは?そんなの改善したらよくない??

家づくり

リビング階段について

設備というか、仕様というか、今まで色々とオプションや設備の変更を解説してきました。

今回はぁ~ リビング階段です!

あれです、無垢床と一緒でここ10年間で登場してきたトレンドではないでしょうか?私が学生の頃は、階段は階段室が当たり前で、吹き抜けの物件でも階段室が標準でした。

螺旋階段をリビングに突っ込んでるぶっ飛んだ物件もありましたが(笑)当時は本当に少なかったと思います(10年以上前です)

リビング階段はメリット・デメリットは分かりやすいです。ググれば大抵同じような内容が書かれていますから☆

私も最後まで頭を悩ませたのがリビング階段でした。

導入するかしないかで間取りも変わってくるので悩みもへったくれも無かったのですがwww

要は、デメリットをどう消そうか。

デメリットはどうすれば解消できるか?工夫できるか?

このことで頭を悩ませました。

ですから、結論、入れる入れないを先に決めるのは簡単ですが

そのデメリットや導入するのに抵抗がある点、案外、アイディア次第で何とかなるかもしれませんよ?

もちろん何かを足すと金額もかかってきますが、色々ご自分で納得できる範囲までデメリットを狭めればいいのです。

私が導入を決めた理由は、ある物件を見て(工務店が建てた実際の物件)それと似たようなプランをお願いした為です。その私がしたいことの中にリビング階段がありました。

分かりやすくいうと

他人の家のプランをパクった、そのパクった中身にリビング階段がセットだった。

という経緯。

はい、大したことありません(笑)ミーハー全開ですwww

それゆえに悩みました。妻からNOが出ると私はどうしようもありません。

でも当たって砕けないと、砕け散るか分かりません。

とりあえず反応を見てみよう‥‥

私「リビング階段ってどう思う??」

妻「いいんじゃない。子供が出入りしてるのわかるし、顔も合わせやすいから。」

って、OK出ました。いける!!あっさりいけた!!

と、どうでもいい経緯も絡み、最初からリビング階段が盛り込まれた図面が作成されました。

今更ながら、リビング階段のメリット

【メリット】

  • 上下階のコミュニケーションがとりやすい
  • 廊下などのスペースをリビングに使える
  • 家族の気配を感じられる
  • 子どもが帰宅してリビングを通らないと子ども部屋に行けない

○上下階のコミュニケーションがとりやすい

このメリットは恐らく、吹き抜けで一階と二階がヘンデルとグレーテル。ロミオとジュリエットのように窓が吹き抜けに面していたり、吹き抜けの廊下から階下にコンタクトが取れるということだと思います。(って分かりますよね、多分)

我が家にはこのメリットは適用されません、我が家は吹き抜け無しのリビング階段に設計しました。理由は後ほど。

○廊下などのスペースをリビングに使える

廊下や階段室は意外とスペースを取ります。必要な物なので仕方がないのですが。

家を建てるためのルールである建築基準法に基づいて計算すると、1階から2階へまっすぐ上がる「直線階段」なら最低でも約1.8メートルの奥行きが必要です。しかしながら、これは最低基準であって、かなりきつい傾斜で実用的とはいえません。蹴上げと呼ばれる1段の高さは23センチ以下、踏み面と呼ばれる1段の奥行きは15センチ以上、幅は75センチ以上なければなりません。このルールにきっちりと沿っていたとしても、奥行きは約1.8メートル必要で、面積としては1.35平方メートル(約0.4坪)以上なければ階段は成立しないのです。

どんな世代でもゆったりと上り下りできる緩やかな階段を求めるのであれば、さらに奥行きは必要です。例えば駅の階段のように誰もが使いやすい仕様にするなら約4メートルの奥行きがなければなりません。このことから考えると、実用的な直線リビング階段を作るためには約3平方メートル(約0.9坪)を割かなければならなくなるのです。

階段室や廊下を省いたスペースを有効に使えるので居室が広くなります。併せて階段下のスペースも工夫すれば書斎のような空間や収納に役立ちます。

○家族の気配を感じられる

音は下から上にかなり届きます。タワーマンションで暮らしている方から話を聞くと無音ではないようです。超高層階は無音かもしれませんが音は意外と上に上がります。もちろん大きな足音や子供が走れば階下にドンドン響きます。私は2階に居ても下の音や会話に聞き耳を立ててたりします。大きな声ならすぐにわかります。

○子どもが帰宅してリビングを通らないと子ども部屋に行けない

個人的にこの理由はかなり好印象で、子供がグレるとか非行に走るとかの心配以前に、顔を合わすことでケンカの空気が和んだり言葉が無くてもコミュニケーションの一助になると思いました。ケンカしたとしても一生そのままでいる訳でも無くどこかで仲直りするのなら解決は早いほうが良くないですか?夫婦げんかなら尚更(笑)

もちろんどんな子と付き合いがあるのか?礼儀がある子なのか?とか気になることも見れると思います。

まぁ~子供の立場からするとあまり友人が居るのを知られたくない時もあるでしょうから(私は親に言わずに2階に友人をあげていましたwww)ちょっと煙臭い間取りだと思いますが、仕方無いです♫

妻もここのところは賛成だったので一切揉めたりしなかったです♫

【デメリット】

  • 冷暖房効率が悪い
  • 料理の臭いが2階まで広がる
  • 子どもの友達が遊びにくると、必ずリビングを通らなければならない

○冷暖房効率が悪い

これが私の頭を悩ませた1番の理由です。夏はともかく冬は致命的です。冷たい空気は下に行くので夏場はそんなに問題ないと思っているのですが冬場はせっかく暖かい空気を暖房器具で作っても上に上に逃げて行ってしまいます。これはかなり致命的で、空気が動くということは、暖かい空気と交換で冷たい空気が降りてきます。

リビング階段が寒いと言われる理由は主にここにあります。空気の移動は物理現象なのでどうしようもありません。

ただ対策がない訳ではありません。↓

対策① 仕切り、カーテンなどを付ける。

空気が移動するなら、塞いでしまえばいいのです。1番単純な方法です。

私はこの部分をどう解消するか悩みましたが2階にロールカーテンを入れることで解決しました。隙間がありますが、これだけでかなり違います。

階段の横をカーテンで覆うのも良いでしょう、階段の入り口に引き戸を入れるパターンもあります。入り口か出口を仕切れれば1番効果的でしょう。物件。間取りによっていろいろなパターンがありますので最適解を探してもらえればと思います。

対策②  サーキュレーターなどで空気を回す

①よりも効果は落ちますが、最初に私も考えたのは階段のサイドにサーキュレーターを置くことでした。上に上がった暖かい空気を下に押し返すのです☆ただこの方法は逆に冷たい空気を下に送りそうで実質的ではないかもしれません。間取りや設置位置によっては効果的かもしれませんが‥‥どうでしょうか?www

それと同じ構造・用途なら天井にファンをつける方法もあります。シーリングファン、天井ファンとかいう商品です。あれはオシャレ装備で意味が無いように見えますが(笑)夏は冷たい空気を上にあげ、冬は暖かい空気を下に下ろす役割があります。逆に回すと逆効果(間違えて回してる人もいるでしょうwww)

対策③ そもそも機密性と断熱性が高ければそんなに問題無い

これは悪い言い方になりますが、リビング階段が寒くてオススメできないという営業や設計がいる工務店やメーカーは〝自社の断熱性・機密性が低い〟と暴露しているのと同じです。特に全館空調を導入しているのなら冷えが降りてくる心配もありません。我が家の断熱や機密性は飛び抜けて高い訳ではありませんが工務店から否定的な意見や忠告などはありませんでした。

○料理の匂いが2階にも広がる

これは実際あります。ドアなどを閉め切っていれば居室に匂いが溢れる訳ではありませんが、特徴的な物を調理していると晩ご飯のメニューはわかります(笑)まあ、クサヤ等を焼く訳では無いので気にならない方は気にならないと思います。

ただ1点気になる点があります。それは調理時に出る煙に含まれる油分です。焼肉屋さんの換気扇を気にして見たことはあまり無いかもしれませんが真っ黒です。換気扇の掃除をした方はわかると思うのですが、〝油分➕ホコリ〟は最悪の組み合わせです。まず取れないし色も着きます。

そんな煙が2階に上がっていくことや天井を通ると考えるとキッチンの換気設備はしっかり回さないといけません。わざわざ大きくすることは無いとおもいますが天井が吹き抜けの場合は後々のことを考えると気をつけておいた方がいいです。

○子どもの友達が遊びにくると、必ずリビングを通らなければならない

これは相手さんが気を遣うパターンでは無く、こちらがラフな格好とか部屋の整理をしておかないといけない件です。それでなくても「友達呼ぶときは事前に言っておいて!!」と母は口すっぱく言っていました。(だから飛び込みとかアポが無いときは内緒で家にあげることになるのですが)

女性ならスッピンとか、ジャージとか下着だけとかカッコ悪い服装ができないです。私はそんなに気にするところでは無いと思っています。

結論「なんとなくリビング階段って憧れるよねー!」っていう理由だけでリビング階段を採用するのは危険です。

もちろん人気なだけあってリビング階段にはメリットもありますが、考えられるデメリットもたくさんあります。

そこで”生活するイメージ”が全くできていないので難しいのですが。

ただ発生するであろうデメリットに対応することで諦めることなく理想を形にすることができると思います。

よく話し合って良し悪しを判断してもらえればと思います。