No Time To Die  OMEGA:〝007〟待望の新作時計!

時計

新型コロナウィルスの関係で経済活動が自粛する中

鬼滅の刃が猛威を奮っていますが(笑)映画の放映も延期・自粛の措置が取られました。

春に公開される予定だった映画がこの冬ごろに公開される予定になり、この未曾有の危機に順応するように人々の活動が戻ってきています。

私は心待ちにしていました。やっとですね。

No Time To Die 007

この秋、あの男が5年ぶりに帰ってくる。

エージェントナンバー007。ご存じジェームズ・ボンドが活躍する新作映画『No Time To Die(ノー・タイム・トゥ・ダイ)』が、2020年11月に公開されます。

ストーリーやアクションもさることながら、美女や高級車などの小道具がふんだんに活躍し、いわば男の憧れともいえる存在です。

なかでも注目を集めてきたのが腕時計。第25作となる今回も、オメガでは恒例の「007 エディション」を特別製作。前作『007 スペクター』に続いて、作中とまったく同じモデルが発売されています。

No Time To Die

新作の007もこの秋に公開の目処が立ちました。(2020年10月現在)

時計に関すると、過去にはロレックスやセイコーの時計を愛用していた時期もありましたが、1995年公開の映画『007 ゴールデンアイ』以降、ジェームズ・ボンドは劇中でオメガ(OMEGA)の腕時計を愛用しています。

 もちろん、最新映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』においてもオメガの腕時計が登場しますが、注目したいのが、劇中に登場するだけでなく、ジェームズ・ボンドが身に着けているのとまったく同じ腕時計が新作として発表されているという点。

 その新作こそ、“シーマスター ダイバー300M 007エディション”

12月4日にニューヨークで開催されたイベントで初お披露目となり、2020年2月から販売開始となりました。

時計は2月ごろから店頭に並んだ時計ですが私が実物を手にしたのは5月末頃でした。(緊急事態宣言解除後ぐらい)

今度のモデルはシーマスタープロ300が原型になっています。

モデルチェンジでムーブメントやケースを一新した新作は素晴らしい完成度を誇っています。

旧モデルはOmegaを代表するモデルであり、入門機の位置付けです。

さらに過去のモデルではETA搭載機があることから割高な印象を持ったモデルでもありました。(それゆえ価格も手が届きやすい値段でした)

しかし新作は丁寧な仕上げセラミック素材マスターコーアクシャルムーブメントの搭載など現代の新技術と狂わないムーブメントを使用しながらリーズナブルな価格に抑えた良品です。

その完成度は高く、シーマスタープロのイメージはかなり変わりました。

ですから昨年からこのモデルが007限定モデルの原型になることは容易に予想が出来ました。

チタン製のケース

 『シーマスター ダイバー300M 007エディション』では“軍用”であることを意識して作られたほか、デザイン面ではジェームズ・ボンドを演じるダニエル・クレイグ氏や映画制作陣から提案されたアイデアも活かされた聞きます。

今回の007モデルで一番意外だったことがチタン製ケースです。

チタンは軽く、時計の材料としては最適です。

同じモデルでも、チタンとステンレスでは驚くほど差があります。

加えて〝少しくすんだ色合い〟はドレスウォッチ(華やかな場)には向かないかもしれませんが一目でわかる材質の違いはとても魅力的です。

なぜなら、チタンはとても高額です。

知る人が見ればすぐにわかります。普通のモデル(素材)ではないことがわかります。

例えばオールプラチナ製とステンレスモデルを比べても見た目で違いがわかりません。

ゆっくり観察できれば判断できるでしょうが、会食の場でマジマジと時計を見ることは少ないと思います。

ですから見栄を意識する方は〝ダイヤ〟が入ったモデルを購入するのです。

宝石の輝きは離れていてもわかりますから、勝手にアピールしてくれます。

チタンの持つ魅力のひとつが軽量化です。

『シーマスター ダイバー300M 007エディション』では、軽量化を図るために〝グレード2チタン〟をケースやブレスに採用。

加えて、文字盤とベゼルリングに“トロピカル”ブラウンのアルミニウムを採用することで、さらなる軽量化を実現しました。

高級感や耐傷性能を考えるとベゼルはセラミックが最適で最近のトレンドでもありますがこのモデルでは何より軽さを優先した結果だと思います。

加えて重量バランスはつけ心地に影響するのでセラミックを採用したもののつけ心地がイマイチだった可能性もあります。

もしくは、レトロなブラウン色をセラミックで再現することが困難だった可能性もあります。

個人的にベゼルの素材は傷に強いセラミックがオススメです。経年劣化や傷が味として楽しめる方ならアルミでも気にならないのではないでしょうか?

チタンの魅力は軽さと一目でわかる渋さにあると個人的に思います。

文字盤とベゼルのレトロ感

これは前作・スペクターモデルと共通して〝レトロ感〟や〝ビンテージ〟を意識した配色になっています。

ベゼルのスケールやインデックス、針など随所に塗布されたヴィンテージテイストのスーパールミノヴァを取り入れることで年月を重ねたような味のある雰囲気を醸し出していますが、これも時計に個性的なエッジを効かせるためにヴィンテージ風のデザインとカラーを取り入れたらどうかというダニエル・クレイグの提案によるものです。

夜光塗料は経年劣化すると羊皮紙のような色になりますので、レトロ感を強く意識した仕様です。

こういった派手すぎないデザイン・配色は落ち着いた印象なので後年まで長く使え好感が持てます。

色々な洋服やスーツに合わせやすい、とても使いやすいデザインです。

フェイスを覗くと分針、時針、秒針もノーマルに比べてデザイン変更はありません。

以前のスペクターモデルは秒針がロリポップ針に変更されていました。

あれこれ色々変わっているので針まで変更する必要が無いと判断したのかもしれません。(色は変わっています)

軍用時計の要素、こだわりのケースバック

この時計のポイントは、文字盤のブロードアロー(矢印形のマーク)をはじめ、本物の軍用時計に着想を得たこだわりのディテールにあります。

特に注目はケースバック。(裏蓋)

英国軍官給品のマーク(ブロードアロー)を模した矢印を6時位置と裏蓋に大きくアレンジしており、これがミリタリーシンボルになります。

ケースバックには本物の軍用時計を模したいくつかの数字が記されていますが、“0552”は海軍所属を“923 7697”はダイバーズウオッチを意味するコードナンバー。

また、アルファベットの“A”はネジ込み式リューズを示すコードで、続く“007”は、ご存じジェームズ・ボンドのエージェントナンバー。

さらに最後の“62”は、映画『007』シリーズの第1作が公開された年を表しています。

個人的に裏はクリスタルでムーブメントが眺められるモデルが好みです。

理由は機械が好きでずっと眺めていれるから。時計が好きな理由でもあります。

裏スケモデルは所有欲をくすぐりますが装着感は劣ります。

人間の感覚は不思議なものでガラスは不快に感じるようです(輻射熱や比熱などステンに比べて冷たく感じるからかもしれません)

実用面で見た時もステンレス製の蓋が優れているようです。

常に合理的な判断をするROLEXが裏スケモデルをリリースしない理由はこういった点にあるのかもしれません。

そう考えると合理的にベストを目指して製作された意図が見える設計です。

ミラネーゼブレスレット

007限定モデルでは初めてメッシュタイプの〝ミラネーゼブレスレット〟が採用されています。

メッシュ画像

馴染みが薄いかもしれませんが、付け心地はかなり良好で腕にフィットします。

毛が絡まったりしないのか?と思いますがそのような心配は無い様子。

(金属ブレスは毛が挟まることがあります。)

材質もケースと同じ〝グレード2チタン製〟なので重量も気になりません。

加えてラインナップには、前作『007 スペクター』で熱い視線を集めたNATOストラップも、ダークブラウン、グレー、ベージュの3色ストライプになり華やかさと整合性が増しました。この新作のベルトは〝スペクターモデル〟にもよく合いそうです。

メッシュ ブレスレットはヴィンテージ感をアピール。

ミリタリーテイストにこだわるならNATOストラップを選択することになります。

 なお、チタン メッシュ ブレス仕様(Ref.210.90.42.20.01.001)が108万9000円、そしてダークブラウン、グレー、ベージュのストライプ柄NATOベルト仕様(Ref.210.92.42.20.01.001)は95万7000円という価格設定で、どちらもブラウンカラーの特製ファブリックポーチが付属します。

ポーチ画像

チタン メッシュ ブレス仕様(Ref.210.90.42.20.01.001)

NATOベルト仕様(Ref.210.92.42.20.01.001)

メッシュとNATOベルトをセットで95万円なら神価格・神対応だと思いますが流石に難しかったのでしょう(笑)

 こうしたこだわり満載のモデルの場合、限定モデルということがほとんどですが、『シーマスター ダイバー300M 007エディション』は、レギュラーモデルのひとつとしてラインナップされているところが以前とは異なる試みです。

今まででは映画放映が始まり時計が欲しくなってもプレミアム値になった時計を四苦八苦して入手するしか手段がありませんでした。

そう考えるとレギュラーモデルで一定期間販売してもらえれば購入する機会が失われません。

反面、日本人が大好きな『限定モデル』の名を冠することができないので所有欲・購買欲が失われる恐れがあります。

日本人には限定などで釣った方が良いかもしれません。(釣られた私です)

映画でも使用されるので当然ではありますが、裏蓋とストラップのループ以外に007ロゴがないので、まさにシークレット・エージェントとして普段使いできる。満足できる一本になるのでは無いでしょうか。

■Ref.210.90.42.20.01.001。TI(42mm径)。30気圧防水。自動巻き(Cal.8806)。108万9000円。ダークブラウン、グレー、ベージュのストライプ柄NATOベルト仕様(Ref.210.92.42.20.01.001)は95万7000円。